「ネズミの涙」  オペラシアター こんにゃく座

ネズミの涙
 という演劇を見ました。
題名を見た時には、う~~ん。どうかな?子供だまし?って思いました。

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でも、見始めたら\(◎o◎)/!
テンポも良いし、楽器もとてもうまく使っていて飽きさせませんでした。
劇はネズミの姿を借りているけれど、内容は人間に通じる深みのある内容でした。

息子は戦争に駆り出され、戦火の中で家族を失いながらも生きなくてはならない悲哀。
途中からネズミの世界ではなく人間の今の世界が重なりました。
そして、きれいごとでまとめられていなかったのが、更に現実と重なりました。

舞台装置は古びたバス一台だけ。
それが舞台にもなり、場面転換にもなりとても良く工夫されていました。
バスの屋根の上で踊ったり、演奏したりと舞台が立体的で迫力がありました。
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舞台にはバス一台だけ。
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久しぶりに大満足の演劇でした。

引用

ネズミの涙は米粒より小さい。だけど、地球より重い

ものがたり
舞台は縁の下の戦場。あっちこっちの前線を旅して回るテンジクネズミの“天竺一座”を中心に物語は進む。
座員は、父親マンガン、母親スズ、息子チタン、娘リンのたった4人の家族だけ。野ネズミの軍曹、娼婦ネズミも巻き込み演じるのは、ご存じ「西遊記」。チタンは軍隊に入り、野ネズミの兵隊ニッケルはリンに惚れて旅回りについてくる。
戦争は続く…。米粒より小さいネズミの涙が世界を覆う。 それでも希望を失わず行き続けるネズミたち。
愛と笑いと涙の“天竺一座”の旅は続く…。


作曲家より
ものがたりはネズミの世界。このネズミたちは街の中、人間社会の片隅で暮らしている。今はもう失われつつある縁の下の世界かもしれない。
ネズミたちの世界のなかで、ネズミたちがどのように生きているか、私たちは見ることになる。

ネズミのような、人間から見ればちっぽけな動物が芝居をしたり、戦争に巻き込まれたり、恋をしたり、喜び、悲しみ、絶望し、希望を取り戻したりしながら生きていく姿をとおして、私たち「人間」の愚かさ、けなげさ、そして生きる姿が見えてくる。
鄭義信の叙情性と諧謔性溢れることばたちは、歌となり、さらに自由奔放に飛び交いはじめる。

また、この作品の音楽的な特徴としては、サムルノリ(朝鮮半島の四種の伝統打楽器を使った音楽)を取り入れたことだ。歌役者たちの演奏する打楽器にもご注目いただきたい。サムルノリは、「西遊記」の下座音楽として語りを支え、立ち回りを盛り上げ、また、登場人物の心情に肉薄する。歌とピアノ、そしてサムルノリが絡み合い、西洋と東洋が不思議な共鳴をみせている。
物語のラストシーンに重なるように、私たちこんにゃく座の旅、新たな挑戦は続く。

ネズミのおっかぁの踊るシーンがここから見られます。
ネズミたちは人間の開発で住む場所が狭まり、ネズミ同士で殺し合い住み家を奪い合います。
ドブネズミ、くまねずみ、天竺ネズミがお互いに敵対します。

天竺ネズミの兵士の息子がドブネズミの兵士に殺されます。
生きるために、息子を殺したドブネズミの兵士たちの前でも演じることを決意します。

その時の天竺ネズミのおっかぁの決意の歌です。
https://youtu.be/NvhrP6gm8KU?t=1m16s

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これは結婚式の一場面です。
結婚式の最中に戦争の銃声が聞こえます。
みんな逃げようとしますが、おっかぁが結婚式を続けるよと宣言します。

天竺ネズミ一座の出し物は「西遊記」だけ
親から子供へと引き継がれていきます。
歌も踊りも動きも迫力がありました。
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天竺ネズミの おかぁ
息子を兵隊にとられ、殺された。
息子はいなかったことにしよう そしたら辛くも悲しくもないから。
そう言うと、全ての悲しみや苦しみや憎しみを胸に押し込んで
一座を続ける。
そして、さらに娘も殺される。
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おとう ユーモアもあり一座やおかぁを支える。
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娘 
兄は兵士として殺さた。
ドブネズミたちが夜襲をかけようとする町に夫が行ったことを心配する。
町の人や夫にに危険を知らせるため、夜に太鼓を打ち鳴らす。
制止するドブネズミに逆らって鳴らし続け、銃で撃たれて死んでしまう。
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息子
軍曹にだまされ兵隊に志願してしまう。
そして、偽りの英雄にされて犠牲となって死んでしまう。
敵のドブネズミが息子の死体を運びクマネズミの両親の前に現れる。
両親は息子の死体に駆け寄りたい。
でも、その死体が息子であることがを知られたら、自分たちも殺されてしまう。
心を鬼にして、知らないふりをする。
そして、息子の死体はドブネズミに持ち去られてしまう。
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娘の婿
娘に一目ぼれして、兵隊になった兄の代わりに一座についていく。
そしてやがて娘と結婚する。
結婚2年のお祝いのプレゼントの花を買いに町に出かける。
その日は、ドブネズミが夜襲を掛ける日だった。
皆殺しにするというドブネズミの計画を知り、娘は夫を助けるために危険を知らせる太鼓を鳴らし続ける。
ドブネズミに見つかり、銃で殺されてしまう。
花を買って帰ると、愛しい妻は自分を守るために死んでいた。
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ネズミの軍曹
威張っているくせに、いざ戦争が不利になると女装をして逃げる卑怯者。
そのほかにも神父の役などとても多才。
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娼婦
娘の頃に、良いところに行こうと男にだまされて、連れていかれたところは娼婦の館だった。
そして、娼婦にさせられてしまう。
自分の身をいつも嘆いている。
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おすすめの演劇です。
今の時代の人間世界の問題を見ているようです。
悲しみのうちに劇は終わりますが、それが現実だと思いました。