私はスイスの山に登ることにもう何年も前から、あこがれていました。
それで今年の夏に行くことになっていました。1年半前から行く準備を始めました。
ツアーではなく、現地の山岳ガイドさんを頼んで行きたいところを組んでもらっていました。
半年前には飛行機のチケットもホテルも手配が済んで全部準備ができていました。
でも、父が3月に突然命の宣言を受け、私はスイスは諦めました。
父と過ごす時間を大切にしたい、少しでも長く一緒にいたいと思ったからです。
父と過ごす時間は私にとって一番大切です。スイスなんて問題外です。長生きしてほしかったです。
でも、その願いもむなしく、父は五月の半ばに逝ってしまいました。
私はスイスに行けることになりました。
あんなに行きたかったスイスですが、前のような気持ちにはなれませんでした。
スイスでは天候に恵まれ、花に恵まれ素晴らしい旅になりました。
旅行の後半、山小屋からはるか眼下に見える街の灯りを見ながら、私は辛くて仕方なくなりました。
父の命と引き換えにスイスに来たように思えたからです。
一緒に行った友達に我慢できず、私の辛い気持ちを言いました。
友達は言いました。
それは違うよ。きっとお父さんがあなたをここに来させてあげたかったんだよ。
こんなに天気に恵まれ、花にも恵まれてこんなによい旅になったのはきっとあなたのお父さんがそうしてくれたのよ。
私たちはガイドさんが驚くほどに天候にも自然にも恵まれました。
翌日、夫に友達の言ってくれたことを話すと、夫も自分もそんな気がするな~と言ってくれました。
私と夫はこんな素敵な旅をさせてくれた父に感謝しました。
マッターホルンに向かって歩いています。
でも、岩登りは私たちには出来ないので、岩登りのとっつきの小屋まで登りました。
モンブラン
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そして、山好きの父からのプレゼントだと思って、今は素直によい旅ができたことを感謝しています。
写真はいろんなところの山をごちゃまぜに載せてしまいました。
山々をここで順番に紹介できたらいいなと思っています。
お友達が言われるように、お父さんが行かせてくれたんだと思いますよ。
我が母もこれから兄弟入れ替わりで付き添おうと相談していたときに家内に「もういいかい・・」と言ってまもなく呼吸を止めたそうです。親と言うものはそういうものかもしれません。日記を拝見してそう思いました。
自分の場合はどうだろうか。自信がありません。
写真はユングフラウあたりでしょうか。とても素敵なところですねー。