私が職場でお世話になった大先輩のお宅に夫と伺いました。

新採用で何もかも自信がなく、不安でたまらなかった時に、助けてくださった大切な大先輩です。
子育て時代には、奥様が私の子どもの面倒を見てくださるなど、公私共にとてもお世話になりました。
退職されて、もう10年以上になります。

その方に先日連絡をしたところ、実は・・・という話になりました。

大先輩はおなかにしこりを感じて調べてもらったところ、あと3か月から5か月の命と宣告されたとのことでした。
宣告されたのは6月の下旬で、それからもう2か月過ぎたとのことでした。
肝臓がんで、治る見込みがないとのことで、治療はやめて残りの時間を出来る限り、いつも道理に過ごすことにしたそうです。
でも、最終的にはホスピスに入るとのことで、ホスピスの体験入院も一週間したとのことでした。

淡々と、でも、宣告通りになはらないという強い気持ちも感じられるお話でした。
出来る限り、普通の生活を続けるんだと話しておられました。
奥様と買い物に行って、二人で愛犬と散歩するそんな生活を続けるんだと・・・

大先輩の様子は、前にお話しした時とほとんど変わりありませんでした。
今のところ多少の足の弱りはあるけれども、体には痛みも症状も何もないとのことでした。
自分としては、こんな感じだから年内にはいかないと思うと気丈に話されていました。

奥様は、普通の生活が出来るありがたさを、今すごく感じているとこのことでした。


そして、先輩は退職後に作ったものなんだと鎌倉彫が入っている戸棚を開けました。
そして、その中から一枚の大皿を出すと私たちにくれました。


画像


私は、遠慮なくいただきました。
でも、すごくつらいものがありました。

「大切にします。」と言うと、
「しまっておいてはいけないよ、使わなくては。」と言われました。

家に帰って、もう一度じっくり見ました。
鎌倉彫はとても丁寧に時間をかけて作られたものでした。
大切な作品を頂いてしまって、・・・つらくなりました。
このお皿を見るたびに、先輩を思うことになるだろうと思いました。
でも、先輩が元気なうちは使わない。
ずっと使わないでいられたらいいのに

画像